研修会を行っております。
2月からは3回に渡り、身体拘束ゼロ委員会が中心となり、「知っておきたい身体拘束」と題し、身
体拘束の基本についての研修を行いました。
今回の研修では、①身体拘束の定義、②大きく分けた身体拘束においての、ドラック、フィジカル、
スピーチのスリーロックについて、③身体拘束を実施する条件について、資料に沿って研修が進みまし
た。また、ゆうあいの郷で行っている唯一のミトンによる拘束については、実際ミトンを使用し、装着
方法についての指導、実際に装着した時の手の不自由さも実感してもらいました。
私たちが働く介護施設では、「ちょっと待っててね。」、「~しちゃダメ。」や、「立ち上がらない
で!」などの声掛け、状況により、口調が強くなりがちとなり、否定形の声掛けとなったりと、知らず
知らずのうちに、利用者様の行動を制限するスピーチロックを使いがちです。丁寧で優しい言葉を使
い、具体的に、肯定する形で”声掛け”することが大切となり、これが接遇にも繋がります。
今回の研修は、介護を行なう上で基本中の基本でありますが、身体拘束は、介護現場の忙しさ、利用
者様の安全確保等といった名目で、いつしか日常化し、職員の認識(意識)も薄れ、忘れがちとなりや
すいところであります。しかしながら、介護職として、身体拘束によって体を自由に動かせなくなり、
普段できていた日常生活動作であっても、身体的な機能が低下が進みできなくなってしまうケースや、
それが原因で、認知症を進行させ、寝たきりとなるケースもあること、そして何よりも、人間としての
尊厳を守って、QOL(生活の質)を向上させ介護していくことが、本当の意味でその人を介護すると
いうことを肝に銘じ、業務にあたる必要があります。介護現場での身体拘束は、本当に必要なものであ
るのか含め、頭に入れながら、日々対応し、利用者の皆様と向き合っていきましょう。
尚、今回研修で使用した資料については、下記の”知っておきたい身体拘束”をクリックして頂きますと
ご覧できます!